血糖値自己測定を活かすには医療従事者の協力が必要

提供元:
ケアネット

血糖値自己測定を活かすには医療従事者の協力が必要のイメージ

BMJ誌では7月にDiGEMスタディを掲載し、2型糖尿病患者による血糖値自己測定の有用性に疑問を呈したが、今回はその背景にある患者心理を調査した Aston University(英国)のElizabeth Peel氏らによる研究結果で、8月30日付けHPにて早期公開された(その後本誌では9月8日号にて掲載)。患者は自己測定の結果をどう利用するかを十分に教育されていないようである。

自己測定経験者を聞き取り調査


Peel氏らは2002年から3年の間に2型糖尿病と診断されて6ヵ月以内の18例を対象に、2006年までに4回の聞き取り調査を行った。

これら18例は全例、血糖値自己測定を行った経験があるが、試験参加時に測定していたのは7例のみだった。1年後には16例まで増加していたが、最終的には10例に減っていた。何故、自己測定をやめてしまったのか──。

医療従事者の態度や患者教育に改善の余地あり


聞き取り調査から明らかになった第一点は、医療従事者が自己測定値にさほど興味を示さないため、患者が自己測定を無駄だと考えるようになるという傾向である。治療歴が長くなるとHbA1cの方が重要らしいと知り、血糖値測定を軽視するようになるケースが多いようだが、「測定して行っても誰も数値を見てくれなかった」という例まであった。

また自己測定した値を自分で見ても、何をすべきか教わっていない──という問題点も浮き上がってきた。その結果、自己測定値が高値の際、その旨を医療従事者に告げるのではなく、絶食・摂食制限など、短期的に血糖値を低下させる行動に走る傾向があり、運動や服薬には意識が回らないのが一般的だった。

医療従事者の態度が血糖値自己測定に与える影響や、好ましい自己測定のあり方などをさらに検討する必要があると筆者らは結論している。

(宇津貴史:医学レポーター)

掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。)

会員の方へ