COPDのリスク因子、加齢・喫煙の寄与は明らか、他の因子も

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慢性閉塞性肺疾患(COPD)は罹患率、死亡率とも世界規模で上昇している。COPDによる将来的な負担を予測し、主要なリスク因子を見定め、関連健康サービスの供給計画を立案するには、その発症状況を正確に把握する必要がある。

 アメリカ・オレゴン健康科学大学のA. Sonia Buist氏らは、BOLD(The Burden Of Obstructive Lung Disease)試験においてCOPDの有病率とそのリスク因子を評価し、国ごとの発症状況の変動を調査した。9月1日付Lancet誌の報告から。

世界12地域からの対象を解析


2006 年12月31日の時点で世界12地域から登録された40歳以上の9,425人が対象となった。気管支拡張薬投与後のスパイロメトリー検査と呼吸器症状に関する質問票、一般健康状態、COPDリスク因子の曝露状況に関するデータを解析した。COPDの診断はGOLDの病期判定基準に準拠して行った。

ロジスティック回帰分析を用いて10歳ごと(40~49、50~59、60~69歳、70歳以上)および10 pack-year(pack-year:1日の喫煙本数/20本×喫煙年数)ごとのCOPDの有病率の増加に関して補正オッズ比(OR)を算出し、メタ解析により、各リスク因子についてプールされた推定値を算出した。

加齢、喫煙状況のほかにもリスク因子が存在


stage II以上のCOPDの全体の有病率は10.1%であり、男性では11.8%、女性では8.5%であった。stage II以上のCOPDに関する全体のORのプール推定値は10歳ごとに1.94(95%信頼区間1.80-2.10)増加した。地域特異的な10 pack-yearのORは女性で有意差が見られたが、男性では認めなかった(それぞれp=0.012、p=0.743)。

Buist 氏は、これらの結果を「今回の国際的な研究においてスパイロメトリーで診断したCOPDは、典型的な既報のデータに比べ病期が進行していた。加齢および喫煙状況がCOPDの発症に強く寄与していたが、地域、加齢、性別、喫煙状況による有病率の変動を十分には説明できず、他の重要な因子の存在が示唆された」と総括している。

また、「世界的な人口の高齢化とともに、禁煙は目標としての緊急性が増大しているが、COPDの促進因子をよりよく理解するには、地域ごとの最善の予防対策の構築に向けて地域の公衆衛生行政を支援することが重要」と指摘している。

(菅野 守:医学ライター)

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