葉酸サプリは脳卒中初発を抑制する

提供元:ケアネット

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公開日:2007/06/14

 

脳心血管系リスクとして近年注目されているホモシステインだが、「葉酸サプリメント」を「長期」に摂取し、「血中ホモシステイン濃度」が低下すれば、脳卒中初発のリスクが有意に減少する可能性がある──。このような示唆を含むメタ解析が、Lancet6月2日号に掲載された。米国Northwestern University Feinberg School of MedicineのXiaobin Wang氏らによる報告である。

8試験、1万5千例超でメタ解析


メタ解析の対象となったのは、「葉酸サプリと心血管系疾患」の相関を少なくとも6カ月間検討した無作為化試験。1996年から2006年の間に公表されたものに限定した。その結果、8試験、16,841例が解析の対象となった。追跡期間は24~72カ月にわたった。

その結果、葉酸サプリ群(8,949例)における全脳卒中発症率は4.2%で、5.1%だった対照群(7,892例)に比べ相対リスクは18%有意(p=0.045)に低下していた。8試験における葉酸摂取量は0.5mg/日から15mg/日まで多岐にわたり、また対照群もプラセボや低用量葉酸サプリなど多様だったが、葉酸サプリ群における脳卒中減少に関し、試験間に有意なバラツキはなかった。

「20%以上」のホモシステイン濃度低下が必要


つぎに層別解析を行うと、葉酸サプリ摂取期間が「36ヵ月以下」では脳卒中発症リスクは対照群と同等だった。同様に、「ホモシステイン低下率が20%未満」、「脳卒中既往あり」でも有意なリスク減少とはならなかった。また、試験前から葉酸強化食を常食している集団でも、葉酸サプリによる有意な脳卒中の減少(アドオン)は認められなかった。

葉酸サプリによる脳卒中予防を確認するにはさらなる研究が必要としながらも筆者らは、葉酸強化食を摂取する習慣のない集団では、葉酸サプリが有用ではないかとスペキュレートしている。

(宇津貴史:医学レポーター)