術後の人工関節感染症で再手術を要する患者の特徴は?

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HealthDay News

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 人工膝関節置換術後に、膝関節に細菌が侵入して重症感染症を来した患者のうち、再手術を必要とするリスクが高い患者の特徴を特定したと、英ブリストル大学医学部のMichael Whitehouse氏が「The Lancet Infectious Diseases」4月17日オンライン版に発表した。

 人工膝関節置換術は、変形性膝関節症による痛みや障害の治療として最も広く行われる手術手技だ。置換された膝関節に起こる人工関節感染症は重篤な合併症の一つで、その発生率は約1%とまれだが、場合によっては再手術を必要とするため注意を要する。

 Whitehouse氏らは、イングランドおよびウェールズで、2003~2013年の間に人工膝関節置換術を受けた患者67万9,010人のうち、2003~2014年の間に人工関節感染症のために再手術を受けた患者3,659人を対象に分析した。

 分析の結果、人工関節感染症による再手術を受けやすい患者の特徴として、男性、60歳未満、肥満度(BMI)が高い、慢性肺疾患、糖尿病または肝疾患を有する―などが挙げられた。

 また、外傷や炎症性関節症といった手術を要した理由や、手術する膝に感染症の罹患歴があること、全身麻酔下での手術や後方安定型の固定ベアリング式置換術、拘束型置換術といった手術のタイプも感染症による再手術リスクに影響することが分かった。また、セメントレス固定の置換術を受けた患者よりも、セメント固定の置換術を受けた患者の方が再手術となる確率が高かった。

 一方で、外科医の経験や手術を受ける施設の規模は、感染症による再手術のリスクに影響を及ぼさないことも示されたという。

 Whitehouse氏は「人工関節感染症による再手術を来すリスク因子の一部は修正可能なものであり、これらに適切に介入することで再手術を受けるリスクを下げることができる」と述べている。その上で、「この研究結果は、人工膝関節置換術を予定している患者には、感染症リスクについて事前に説明する必要があることを裏付けるエビデンスとなるものだ。また、こうしたリスクを最小限に抑えるためには、どう対処すべきかを考える契機にもなる」と同氏は説明している。

[2019年4月18日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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