10代の3人に1人に背部痛の経験、米調査

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HealthDay News

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 米国では、10代の若者の約3人に1人が背中から腰にかけて痛みを抱えた経験があることが、米ニューヨークHospital for Special Surgery(HSS)のPeter Fabricant氏らが行った研究で明らかになった。研究結果の詳細は、米国整形外科学会(AAOS、3月12~16日、米ラスベガス)で発表された。

 米国立衛生研究所(NIH)の推計では、米国成人の約80%が、ある時期に背部痛に苦しむとされる。Fabricant氏らは、今回、10歳から18歳の若者を対象に背部痛の実態を調査した。同氏によれば、若者の背部痛を全国規模で調査したのは今回が初めてだという。

 3,669人の若者(男児と女児がほぼ半数ずつ、平均年齢は14.0歳)を年齢と性別により均等に分けて分析した結果、約3人に1人(33.7%)が「過去1年以内に背部痛を経験したことがある」と回答していた。背部痛を経験した若者は、そうでない若者に比べて体重が重く、肥満度(BMI)も高かった。また、背部痛の頻度は男児よりも女児で高いことも分かった(38.3%対29.0%)。さらに、年齢が上がるごとに、背部痛を経験した若者の割合は約4%増加した。

 背部痛を訴える若者の約半数(48.9%)が「夕方に痛みを経験した」と報告し、15.1%は「痛みが原因で睡眠が妨げられた」と報告していた。参加者全体の40.9%が背部痛の治療を求めていた。また、治療を受けた505人のうち44.0%が理学療法を、34.1%がカイロプラクティックを、33.9%がマッサージ療法を受けていた。

 調査に参加した若者のほとんど(79.3%)は活動的で、最も一般的だったバスケットボールのほか、ダンスや野球、フットボール、サッカーなどの運動に参加していた。中でも、競技スポーツは背部痛と強く関連しており、趣味でスポーツをする若者と比べて、本格的な運動選手で背部痛の発症頻度は高かった。

 さらに、今回の研究では、背中に背負うバックパックも若者の背部痛の原因に挙げられた。特に、片方のストラップだけでバックパックを背負う若者は、ストラップを両方使う若者よりも背部痛を経験する割合が高かった。なお、背部痛の頻度が最も高かったのは、キャスター付きのバックパックを使用している場合だったが、Fabricant氏によれば、その理由は明らかではないという。

 この研究をレビューした米ニューヨーク大学ウィンスロップ病院の小児整形外科医であるHenock Wolde-Semait氏は「今回の結果は、私自身の診療経験と一致するものだ」と話す。「さまざまな理由で子どもたちは背部痛を抱えており、その有病率は年々上昇しているようだ。しかし、ほとんどは外科的治療を必要としないため、子どもの背部痛は見過ごされてきたのではないか」と同氏は付け加えている。

 Fabricant氏は「親たちは、子どもたちが背部痛の原因になりそうなスポーツや活動をしないように促す必要がある」と述べている。また、背部痛には、筋肉をストレッチして筋力をつける理学療法が有効な可能性があるほか、「片方の肩でバックパックを背負うのはやめた方が賢明だ」と助言している。一方、Wolde-Semait氏は、スマホなどの画面を眺める時間が長過ぎると背中の痛みの原因になる可能性があると付け加えている。なお、学会で発表された研究結果は、査読のある医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

[2019年3月12日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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