片頭痛があるとドライアイになりやすい?

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HealthDay News

片頭痛があるとドライアイになりやすい?のイメージ

 片頭痛のある人は慢性的なドライアイである確率が高く、特に高齢の女性でその傾向が強いことが、新たな研究で明らかになった。この研究結果は「JAMA Ophthalmology」3月7日オンライン版に掲載された。

 この研究は、米ノースカロライナ大学チャペルヒル校のRichard Davis氏らによるもの。同氏らは、ノースカロライナ州の眼科クリニックで治療を受けた18歳以上の患者7万2,969人を対象に、10年にわたって追跡し、片頭痛とドライアイの関連を調べた。対象患者のうち7.3%は片頭痛、13.2%はドライアイと診断されていた。

 その結果、特定の薬剤の使用などの因子を考慮しても、片頭痛のある人では、片頭痛のない人に比べてドライアイであるリスクは20%以上高いことが分かった。また、片頭痛の人がドライアイであるリスクは、65歳以上では男性でほぼ2倍、女性でほぼ2.5倍になることも明らかになった。

 Davis氏らは「加齢に伴いドライアイのリスクは高まる上に、女性で特にその傾向が強いと考えられる」と考察している。また、同氏は「片頭痛の既往のある患者を治療する医師は、患者がドライアイのリスクが高いことを知っておく必要があるだろう」と述べている。

 米アリゾナ州トゥーソンでドライアイを治療するクリニックを開業している検眼医のAngela Bevels氏は「個人としても専門家としても、この研究結果に共感する」と話す。彼女自身も長年、片頭痛に悩まされていた上に未診断のドライアイでもあったが、当時はこの2つの疾患が関連するとは思いもしなかった。ところが、2年間かけてドライアイの治療を成功させ、同時に片頭痛も劇的に改善したことから、これらの関連性を信じるようになったという。

 この研究の背景情報によれば、米国成人の8~34%がドライアイである可能性がある。ドライアイになると眼の表面を覆う涙液層が障害され、眼の不快感や視覚障害をはじめ、生活の質(QOL)の低下につながりうる眼の障害が生じる。今回の研究では因果関係は明らかになっていないが、Davis氏らによれば、ドライアイと片頭痛の関連は以前から指摘されていたという。なお、米国人の14%に片頭痛があるとされる。

 では、片頭痛とドライアイを結びつける要因は何なのか?
 今回の報告によると、ドライアイと片頭痛のいずれにも、細胞レベルでの似通った「潜在的な炎症プロセス」が関与していることが分かっている。Davis氏らは「ドライアイの炎症性の変化が神経筋組織でも同じような事象を引き起こし、片頭痛の発症や進行をもたらす」との仮説を立てている。また、眼の表面が過度に乾燥すると、重要な神経経路に作用して片頭痛を誘発する可能性もあるという。

 Davis氏は「片頭痛とドライアイの関連がどのようなものであっても、どちらか一方の疾患があれば、もう一方も併存している可能性が高いことを念頭に治療に当たる必要がある」と結論づけている。一方、Bevels氏は「今回のような研究は、多くの人のQOLに明らかに影響するドライアイの合併症に新たな光を当てるものであり、重要だ」と話している。

[2019年3月8日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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