米国で燃え尽き症候群の医師がわずかに減少

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HealthDay News

米国で燃え尽き症候群の医師がわずかに減少のイメージ

 米国では、2014年から2017年にかけて燃え尽き症候群の医師がわずかに減少したことが、米スタンフォード大学WellMDセンターのTait Shanafelt氏らの調査から明らかになった。調査の詳細は「Mayo Clinic Proceedings」2月22日オンライン版に掲載された。

 この調査は、2011年と2014年に続き、3回目となるもの。2017年10月~2018年3月に、全米の医師5,197人を対象に燃え尽き症状の有無や仕事と家庭の両立に関する満足度について調べた。

 その結果、少なくとも1つ以上の燃え尽き症状を報告した医師の割合は、2011年には45.5%、2014年には54.4%だったのに対し、2017年には43.9%に減少したことが分かった。一方、医師以外の業種の労働者についても調査したところ、燃え尽き症状を報告した割合は約28%で横ばいに推移していた。

 Shanafelt氏は「医師の燃え尽きリスクは、他の業種の労働者と比べて依然として高かった。しかし、燃え尽き症状を有する割合に初めて改善がみられたことは明るいニュースだ」と述べている。

 しかし、良いニュースばかりではないようだ。燃え尽き症候群の減少は全ての分野の医師でみられたわけではなかった。例えば、産婦人科や一般外科などでは、2017年には燃え尽き症候群の医師の顕著な減少は認められなかった。

 また、今回の調査では、うつ病スクリーニングで陽性となる医師の割合が徐々に増えており、2011年には38.2%、2014年には39.8%、2017年には41.7%であったことも明らかになった。さらに、仕事と家庭の両立に満足していると回答した医師の割合は、2017年には42.7%であり、2014年の40.9%よりも高かったが、2011年の48.5%よりも低かった。

 こうした結果が得られた理由として、Shanafelt氏らは「その当時、燃え尽き症候群だった医師の多くが退職していた可能性があるのでは」との見方を示している。あるいは、2014年は病院や医療団体の整理統合が進み、新たな規制や管理上の負担が増えたことなどの影響で、特にストレスの多い年であったとも考えられるという。

 Shanafelt氏は「この数年は、個人の回復力という観点よりも、制度や職場環境という観点から医療従事者の福祉を考えるようになってきている」と指摘している。また、「今では、医師の燃え尽き症候群を減らし、仕事と家庭の両立を支えるために、全国規模のものに加えて、多くの医療機関で組織レベルの取り組みが行われている」と付け加えている。

[2019年2月22日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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