液体窒素を添加した食品で重傷例、米FDAが注意喚起

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 米食品医薬品局(FDA)は8月30日、液体窒素を添加した食品を食べたり触れたりして重傷を負ったり、蒸気を吸い込んで呼吸困難に陥った症例の報告数が増えているとして、こうした液体窒素を加えた食品の安全性に対する注意喚起を行った。

 カラフルなシリアルやコーンスナックなどの菓子や飲料に液体窒素を加えて煙状の蒸気を発生させた食品は、食べると口や鼻から白い煙を吐き出せることから、“Dragon's Breath(ドラゴンの息)”、“Heaven's Breath(天国の息)”などの名称で人気を集めている。

 FDAによれば、液体窒素そのものに毒性はないが、極めて低温であるため、残っていた液体窒素に触ったり、口に入れたりすると皮膚や内臓の損傷といった重傷を負う危険性がある。また、液体窒素の蒸気を吸い込むと、特に喘息患者などは呼吸困難に陥ることもあるという。専門家の一人で米レノックス・ヒル病院の救急医であるRobert Glatter氏は「こうした菓子や飲料を販売する際には、購入客の手に渡る前に液体窒素を完全に蒸発させることが重要だ」と強調している。

 また、Glatter氏は「液体窒素を液体の状態のまま口に入れると、口腔内や食道、上気道のやけどの原因となり、内臓に穿孔や破裂が生じて最悪の場合には死に至る危険をはらんでいる。また、液体の状態で触れば、手や指をやけどする可能性もある」と説明する。さらに、喘息などの呼吸器疾患のある患者が液体窒素の蒸気を吸い込むと、気道が収縮し、喘息発作の引き金となったり、呼吸器疾患の悪化につながることがある。「肺に炎症を引き起こし、誤嚥から肺炎などの感染症を誘発する危険性もある」と同氏は付け加えている。

 FDAは、菓子や飲料に添加した液体窒素を原因とするけがや呼吸困難の症例は増加傾向にあるとしている。「親も子どもも液体窒素を加えたポップコーンやシリアルは危険であることを認識しておく必要がある。このような製品は楽しさやスリルを味わえるが、救急を受診する原因にもなりかねない」とGlatter氏は注意を促している。

 FDAは、液体窒素を添加した食品でけがをした場合は医師の診察を受けるとともに、安全報告プログラム(MedWatch)に報告するよう広く呼び掛けている。

[2018年8月31日/HealthDayNews]Copyright (c) 2018 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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