マンモグラフィを受診すべき年齢に上限なし

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HealthDay News

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 マンモグラフィの受診による便益は何歳になっても得られることが、新たな研究で示された。マンモグラフィ受診を打ち切る時期については議論が続いており、2009年に米国予防医療作業部会(USPSTF)が発行したガイドラインでは、75歳以上の女性についてはマンモグラフィによる利益と害のバランスを評価する十分なエビデンスがないとされていた。

 米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)助教授Cindy Lee氏らによる今回の研究では、患者の年齢、マンモグラフィの結果、要精検率、生検の紹介および結果のほか、生検を推奨または実施した場合の乳がんの検出率にも着目した。スクリーニングは低い要精検率で高いがん検出率を得るのが理想であると、Lee氏は説明する。

 39州の2008~2014年のデータを用いた今回の分析では、受診者1,000人につき4人弱に乳がんが見つかり、要精検率は10%であった。年齢が上がるほど要精検率は低下し、がんの検出率は上昇した。

 研究著者らは、「スクリーニング受診を打ち切るべき明確な年齢はない」と結論づけている。今回の研究結果から、スクリーニングを受けるかどうかは個人の選択と健康状態によって決めるべきであることが示唆される。

 この研究は、米シカゴで開催された北米放射線医学学会(RSNA)年次集会で11月28日発表された。学会発表された研究は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

 米国がん協会(ACS)スクリーニング部長のRobert Smith氏は、この知見は70歳以降もマンモグラフィを受ける価値があると示すものだと述べている。乳がんによる死亡例の約30%は70歳以上で診断を受けた女性が占めているが、その多くは避けられるものだとSmith氏は指摘する。高齢になるほど、発症率の高さに対してがんの成長が遅く密度が低いため、早期発見の確率が高くなると同氏は説明している。

 しかし、「スクリーニング受診を打ち切るのが早すぎる高齢女性が多いのも事実だが、一方で重篤な慢性疾患があり余命わずかな女性がスクリーニングを受けつづける事例も多い」と、同氏は警告している。そのような女性は乳がんの発見、治療によって残された余生の生活の質(QOL)が損なわれる可能性もあるという。スクリーニング受診は早期発見が有益である場合に限り継続すべきだと、Smith氏は付け加えている。

[2016年11月28日/HealthDayNews]Copyright (c) 2016 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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