糖尿病性腎臓病におけるエンパグリフロジンの複合腎・心血管アウトカム/国際腎臓学会

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ケアネット

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 SGLT2阻害薬エンパグリフロジン(商品名:ジャディアンス)によるEMPA-REG OUTCOME試験における、ベースライン時の顕性アルブミン尿を伴う糖尿病性腎臓病(DKD)患者での複合腎・心血管アウトカムの結果が、4月12~15日にオーストラリアで開催された国際腎臓学会(ISN)-World Congress of Nephrology(WCN)2019にて公表された。日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社と日本イーライリリー株式会社が発表した。

 EMPA-REG OUTCOME試験では、心血管イベントの発症リスクが高い2型糖尿病患者において、標準治療にエンパグリフロジンを上乗せ投与した結果、プラセボ群と比較して、主要評価項目である複合心血管イベント(心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中)のリスクが14%減少し、心血管死リスクが38%減少したことが報告されている。さらに同試験の副次評価項目では、腎症の初回発現もしくは悪化を評価した複合腎イベントの相対リスクが39%低下したことも示されている。

 今回、EMPA-REG OUTCOME試験のさらなる解析として、腎イベントのリスクが高い、ベースライン時の顕性アルブミン尿を伴うDKD患者(30≦eGFR<90mL/分/1.73m2かつUACR>300mg/g)と、その他の患者(eGFR≧90mL/分/1.73m2またはUACR≦300mg/g)における複合腎・心血管アウトカム(末期腎不全[腎代替療法の開始またはeGFR<15 mL/分/1.73m2の持続]、血清クレアチニン値の倍加、腎疾患による死亡または心血管死のいずれかとして定義)の解析が行われた。また、その他の評価項目として、複合心血管アウトカム(心不全による入院または心血管死)、心血管死、複合腎アウトカム(末期腎不全、血清クレアチニン値の倍加、腎疾患による死亡)および全死亡について解析が行われた。

 その結果、全体集団において、エンパグリフロジン群はプラセボ群と比較し、複合腎・心血管イベントリスクが43%低下した(ハザード比[HR]:0.57、95%信頼区間[CI]:0.46~0.70)。また、腎イベントリスクが高い集団であるベースライン時の顕性アルブミン尿を伴うDKD患者においては54%低下し(HR:0.46、95%CI:0.31~0.68)、その他の患者においても41%低下した(HR:0.59、95%CI:0.46~0.75)。

 これらの複合腎・心血管イベントでの一貫した効果は、複合心血管イベント、心血管死、複合腎イベント、全死亡においても示された。

(ケアネット)

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