失業と不眠症との関連 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2019/04/19 順天堂大学の前田 光哉氏らは、雇用形態と不眠症関連症状との関連について調査を行った。Industrial Health誌オンライン版2019年3月27日号の報告。 日本の国民生活基礎調査2010のデータより、20~59歳の4万3,865人の匿名データを分析した。雇用形態は、正規雇用、非正規雇用、自営業、その他、失業者、非労働力の6カテゴリで定義した。不眠症関連症状の性別特異的オッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)を算出するため、交絡因子で調整した多変量ロジスティック回帰分析を用いた。さらに、精神疾患、喫煙状況、年齢による層別分析を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・男性における不眠症関連症状の多変量ORは、失業者で2.5(95%CI:1.8~3.4)、非労働力で2.1(95%CI:1.2~3.7)であった。 ・女性における不眠症関連症状の多変量ORは、失業者で1.9(95%CI:1.5~2.5)であった。 ・精神疾患で層別分析を行ったところ、この関連性は、精神疾患のない人において、より明確であった。なお、喫煙や年齢との関連性は認められなかった。 著者らは「失業または非労働力男性において、不眠症関連症状の有意に高いORが認められた。そして、この関連性は、精神疾患のない人において、とくに明確であった」としている。 ■関連記事 仕事のストレスとベンゾジアゼピン長期使用リスクとの関連 仕事のストレスが大きいほど、うつ病発症リスクは高い:獨協医科大学 仕事の早期リタイアは認知症リスクを高める (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Maeda M, et al. Ind Health. 2019 Mar 27. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 多枝病変のSTEMI、FFRガイド下完全血行再建か責任病変のみPCIか/NEJM(2024/04/19) ALK陽性非小細胞肺がんの術後補助療法、アレクチニブvs.化学療法/NEJM(2024/04/19) 進行肺がん、初診から治療までの待機期間が治療効果に影響/日本呼吸器学会(2024/04/19) 大腸がん患者の死亡リスクが高くなる超加工食品は?(2024/04/19) カルシウムとビタミンDの摂取は閉経後女性の全死亡リスクに影響せず(2024/04/19) 親を見れば自分の肥満リスクが分かる(2024/04/19) 特殊なMRIが治療抵抗性統合失調症の予測に有用か(2024/04/19) 日本における抗CGRP抗体の使用状況~日本頭痛学会会員オンライン調査(2024/04/19) [ あわせて読みたい ] プレゼン下手の医師なんてもう卒業!【Dr.倉原の“俺の本棚”】第16回(2019/04/12) 追憶の研修医時代が手の中でよみがえる本【Dr.倉原の“俺の本棚”】第15回(2019/03/19) Dr.林の笑劇的救急問答14<上巻>(2019/03/15) 志水太郎の診断戦略ケーススタディ(2019/02/15) 今こそ風邪診療を見直す時【Dr.倉原の“俺の本棚”】第14回(2019/02/12) Dr.長尾の胸部X線クイズ 上級編 (2019/01/15) 全医師必携【Dr.倉原の“俺の本棚”】第13回(2019/01/11) Dr.須藤のやり直し酸塩基平衡 (2018/12/15) 僧侶の医師【Dr.倉原の“俺の本棚”】第12回(2018/12/11)