若年性認知症の生存率に関するコホート研究

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 若年性認知症患者の生存期間や平均余命、また年齢、性別、認知症サブタイプ、併存疾患との関係について、オランダ・Centre for Elderly CareのAdrie A. J. Gerritsen氏らが、調査を行った。International Psychogeriatrics誌オンライン版2019年3月27日号の報告。

 対象は、アルツハイマー型認知症(AD)、脳血管性認知症(VaD)、前頭側頭型認知症(FTD)患者を含む、若年性認知症のニーズ調査に参加した198例。主要アウトカムは、症状発現後および診断後の生存期間とした。生存率と年齢、性別、認知症サブタイプ、併存疾患との関係を調査するため、Cox比例ハザードモデルを用いた。また、平均余命への影響も調査した。

 主な結果は以下のとおり。

・6年のフォローアップ期間中に、77例(38.9%)が死亡、78例(39.4%)が生存、43例(21.7%)が調査から脱落した。
・平均生存期間は、発症後では209ヵ月(95%CI:185~233)、診断後では120ヵ月(95%CI:110~130)であった。
・AD患者の生存期間は、VaD患者と比較し、統計学的に有意に短かった(発症後生存率:p=0.047、診断後生存率:p=0.049)。
・発症および診断時の年齢が若いほど、生存期間は長かった。
・診断後の平均余命は、同年齢層において一般集団と比較し、男性で51%、女性で59%低下していた。

 著者らは「若年性認知症患者やその家族に対し生存予後を告知する際、認知症サブタイプを考慮することが重要である。本研究における生存期間は、若年性認知症に関する他の研究よりも長く、老年期認知症に関する研究よりも延長していた。発症および診断時の年齢の若さは、生存期間と正の相関が認められているが、若年での診断は、それにもかかわらず、平均余命を劇的に短くする」としている。

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(鷹野 敦夫)

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