非常に高度なアルツハイマー病に対する抗認知症薬の有効性

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非常に高度なアルツハイマー病に対する抗認知症薬の有効性のイメージ

 高度なアルツハイマー病(AD)において、抗認知症薬(ADD)の処方をいつまで行うべきかに関するエビデンスは、不十分である。韓国・釜山大学病院のYun Jeong Hong氏らは、ドネペジルまたはメマンチンが処方されている非常に高度なAD患者において、継続治療から得られるベネフィットについて調査を行った。Journal of Alzheimer's Disease誌2018年号の報告。

 対象はミニメンタルステート検査(MMSE)スコア0~5またはFunctional Assessment Staging(FAST)スコア6以上のAD患者とし、ランダム化評価者盲検試験にて検討を行った。対象者65例を、ADD治療継続群(30例)またはADD治療中止群(35例)にランダムに割り付けた。使用中のドネペジルまたはメマンチンについては、ADD継続群は12週間継続、ADD中止群ではベースライン後に中止とした。有効性評価は、ベースライン時および12週後に実施した。主要有効性評価項目は、ベースラインから試験終了時までのBaylor Profound Mental State Examination(BPMSE)スコアの変化とした。

 主な結果は以下のとおり。

・ベースラインから試験終了時までのBPMSEの変化は、ADD治療継続群で0.4ポイント改善、ADD治療中止群で0.5ポイント低下がみられたが、同等性検定で同等性は示されなかった。
・有害事象による試験中止は、ADD治療継続群(6.7%)よりもADD治療中止群(11.4%)において多く認められた。

 著者らは「非常に高度なAD患者に対するドネペジルまたはメマンチンによる継続治療は、全体的な認知機能への影響に関して、治療中止よりも優れている可能性がある」としている。

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(鷹野 敦夫)

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