anamorelin、日本人消化器がんの悪液質にも効果(ONO-7643-05)/日本臨床腫瘍学会

提供元:ケアネット

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公開日:2018/07/23

 

 がん悪液質は、進行がんの約70%に認められ、とくに進行消化器がんでは多くみられる。予後不良でQOLを低下させるが、現在有効な治療法はない。anamorelinは選択的グレリン受容体作動薬であり、肺がん悪液質における無作為化二重盲検比較試験(ONO-7643-04)で有効性が認められている。神戸市で開催された第16回日本臨床腫瘍学会では、消化器がんにおける悪液質に対するanamorelinの有効性と安全性を評価する多施設非無作為化オープンラベル試験ONO-7643-05の結果について杏林大学 古瀬 純司氏が発表した。

・対象患者:大腸、胃、膵臓の進行がんで、6ヵ月以内に5%以上の体重減少が認められ、食欲不振を示す患者。PSは0~2(すい臓がんは0~1)
・anamorelin 1mg/日を12週間投与し4週間観察
・主要評価項目はDEXA評価による除脂肪体重(LBM)、LMBが維持された割合
・副次評価項目は、食欲、体重、脂肪量、QOL、バイオマーカー(プレアルブミン、IGF-1、IGFBP-3)、安全性

 患者の年齢中央値は66.5歳、体重中央値49.2kg、BMI中央値18.95。内訳は、大腸がん40例、胃がん5例、膵がん5例であった。

 主な結果は以下のとおり。

・除脂肪体重の奏効率は63.3%であった。95 %CIの下減も当初の閾値を超えており、主要評価項目を達成した。なお、膵がんは全例増加した
・増加した除脂肪体重および体重は時間が経っても維持された
・12週での除脂肪体重の増加は1.89kgであった
・食欲関連QOL(食欲はあったか、食事をおいしいと思ったか、やせたか)についてはいずれも改善がみられた
・全Gradeの有害事象は42.9%に認められたが、Grade3以上は10.2%(5例)、Grade3で頻度が高いものは糖尿病6.2%(3例)であった

 anamorelinは肺がんと同様、消化器がん悪液質患者の除脂肪体重、体重を有意に増加させ、食欲関連QOLも改善させた。また、忍容性も良好であり、消化器がんにおいても、がん悪液質を有する患者の有効な治療オプションとなる可能性を示した。

■参考
ONO-7643-04試験(Cancer.2018;124:606-616.)

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(ケアネット 細田 雅之)