乾癬に対するイキセキズマブ vs.ウステキヌマブ

提供元:ケアネット

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公開日:2018/07/18

 

 インターロイキン(IL)-17Aを標的とする生物学的製剤は、臨床で安全なプロファイルを有し、尋常性乾癬のプラークを迅速に除去できる。フランス・ポール・サバティエ大学のCarle Paul氏らは、抗IL-17A抗体イキセキズマブの尋常性乾癬に対する有効性および安全性をIL-12/23阻害薬ウステキヌマブと直接比較したIXORA-S試験において、52週時の有効性はイキセキズマブがウステキヌマブより優れており、安全性は類似していることを報告した。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2018年6月30日号掲載の報告。

 IXORA-S試験の対象である尋常性乾癬患者を、イキセキズマブ群(136例)およびウステキヌマブ群(166例)に無作為に割り付け、承認された用法・用量で52週間それぞれ投与した。

 主要評価項目は、52週時のPsoriasis Area and Severity Index(PASI)の達成率(PASI 90)と、static Physician Global Assessment(sPGA)の0または0/1の達成率であった(脱落例はノンレスポンダーとして数えた)。安全性は、治療下で発現した有害事象(TEAE)などで評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・52週時において、イキセキズマブ群はウステキヌマブ群と比較し、PASI 90(104例、76.5% vs.98例、59.0%)、sPGA 0(72例、52.9% vs.60例、36.1%)およびsPGA 0/1(110例、82.1% vs.108例、65.1%)が、いずれも有意に高かった(p<0.01)。
・TEAEおよび重篤な有害事象(AE)の発現率、ならびに試験中止率は、両群間で差はなかった。
・注射部位反応は、イキセキズマブ群がウステキヌマブ群より高頻度であった(22例、16.3% vs.2例、1.2%、p<0.001)。

(ケアネット)

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