発作性夜間ヘモグロビン尿症治療薬「ALXN1210」、米国に続き、欧州で承認申請

提供元:ケアネット

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公開日:2018/07/10

 

 米国・アレクシオン ファーマシューティカルズは6月28日、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)治療薬ALXN1210について、欧州医薬品庁(EMA)へ承認申請を行ったことを発表した。

 PNHは、慢性かつ進行性の、生命を脅かす恐れのあるまれな消耗性の血液疾患。免疫系の構成要素である補体の機能が慢性的にコントロールできなくなることで溶血が引き起こされ、その結果、進行性の貧血、疲労、息切れなどが生じることがある。慢性溶血で最も深刻な結果は血栓症で、重要臓器の損傷によって、早期死亡に至ることもある。

 ALXN1210は、終末補体カスケードのC5タンパク質を阻害することで作用する長時間作用型抗C5抗体であり、米国と欧州(EU)ではPNH患者の治療薬として希少疾病用医薬品指定を取得している。
補体阻害薬の治療経験がないPNH患者と、エクリズマブ(商品名:ソリリス)の治療で安定していたPNH患者を対象とした第III相臨床試験において、8週間隔で静脈内投与するALXN1210は、2週間隔で静脈内投与するエクリズマブに対して非劣性を示し、すべての主要評価項目と主要な副次評価項目の数値においても、ALXN1210でより好ましい結果となったという。

 また、ALXN1210は、6月19日に米国食品医薬品局(FDA)に対しても承認申請を行っており、優先審査保証の適用により、8ヵ月の迅速審査に指定されている。日本においても、今年下半期の承認申請を予定している。

 なお同剤は、現在、補体阻害薬の治療経験がない非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)の患者を対象とした、8週間隔の静脈内投与が行われる第III相臨床試験においても評価が行われている。

■参考
アレクシオンファーマ合同会社プレスリリース

(ケアネット 木津 朋也)