COPDへの配合吸入剤、身体活動にも効果

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 慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、慢性気管支炎や肺気腫を伴う肺の炎症性疾患であり、2018年4月、ガイドラインが5年ぶりに改訂された。日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は、わが国のCOPD患者を対象に、長時間作用性抗コリン薬であるチオトロピウム(商品名:スピリーバレスピマット)と、長時間作用性β2刺激薬との配合剤であるチオトロピウム/オロダテロール(同:スピオルトレスピマット)の吸入剤の効果を比較検討したVESUTO試験の結果を発表した。この結果は、2018年5月1日付のInternational Journal of COPD誌に掲載された。

 本研究は、わが国のCOPD患者184例を対象に、チオトロピウム/オロダテロール群とチオトロピウム群それぞれの呼吸機能、運動耐容能、身体活動性に対する効果を、クロスオーバーデザインで6週間にわたり比較検討したもの。

 主な結果は以下のとおり。

・治療開始後6週時点の、投与60分後における最大吸気量は、チオトロピウム/オロダテロール群が1.990L、チオトロピウム群が1.875Lであり、群間差は115mL(p<0.0001)と、チオトロピウム/オロダテロール群で有意に改善した。

・運動耐容能をみた6分間歩行距離は、全体集団では両群に差が認められなかったが、%FEV1(対標準1秒量)が50%未満の患者集団、6分間歩行試験を完遂できた患者集団では、チオトロピウム/オロダテロール群で有意に距離を延長した(後解析)。

・身体活動性は、全体集団では両群に差が認められなかったが、3軸加速度計の装着が2日以上かつ1日の装着時間が8時間以上あった患者集団では、チオトロピウム/オロダテロール群において、2METs以上の1日平均活動時間が有意に長かった(後解析)。

・有害事象は、両群ともに同程度の発現割合であり、懸念すべき有害事象は認められなかった。

 治験調整医師代表の平田 一人氏(大阪市立大学医学部附属病院 病院長)は、「チオトロピウム/オロダテロールが、呼吸機能のみならず、6分間歩行試験でチオトロピウムを上回る効果を、身体活動性でも一定の条件下でチオトロピウムよりも活動時間を延ばすことが示されたことは価値のある結果だと思う」とコメントしている。

■参考
日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 プレスリリース

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(ケアネット 堀間 莉穂)

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