アビラテロン、⽇本⼈の内分泌未治療ハイリスク前⽴腺がんでも有効性⽰す(LATITUDE) 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/02/19 ヤンセン リサーチ&ディベロップメントは2018年2月9日、第III相ピボタル試験であるLATITUDE試験のサブグループ解析において、アンドロゲン除去療法(ADT)+アビラテロンおよび低用量プレドニゾン併用療法(以下、アビラテロン群)が、ADT+プラセボ(以下、プラセボ群)と比較して、内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺がんの日本人患者の全生存期間(OS)と画像上の無増悪生存期間(rPFS)を延長させ、良好な臨床的有効性を示したと発表。 LATITUDE試験は第III相ランダム化二重盲検比較試験。内分泌療法未治療のハイリスクの前立腺がんと診断された患者1,199例が参加し、欧州、アジアパシフィック、中南米、およびカナダの34ヵ国235施設で行われた。このうち597例がアビラテロン群に、602例がプラセボ群に無作為に割り付けられた。 日本人は70例(アビラテロン群35例、プラセボ35例)であった。プラセボ群との比較におけるアビラテロン群のOSのハザード比(HR)は0.635(95%CI:0.152~2.659)、rPFS のHRは0.219(95%CI:0.086~0.560)であった。 有害事象の発現率は両群とも97%(34/35例)あった。プラセボ群と比較して、アビラテロン群の発現率が10%以上であった有害事象は、高血圧、低カリウム血症、肋骨骨折、血尿、高ビリルビン血症であった。Grade3/4の有害事象発現率は、アビラテロン群が66%、ADT 群が20%だった。 アビラテロンは2018年2月16日、本邦において「内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺がん」の効能・効果の追加に係る製造販売承認事項一部変更承認を取得した。 ■参考 LATITUDE試験(Clinical Trials.gov) ■関連記事 ホルモン療法未治療の前立腺がん、ADTにアビラテロンの併用は?/NEJM アビラテロン+ADT、転移前立腺がんのOSを38%改善/ASCO2017 アビラテロンの早期追加でホルモン未治療前立腺がんの予後改善/NEJM (ケアネット 細田 雅之) 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 新型コロナで低カリウム血症、その原因は? 医療一般(2020/06/26) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 多枝病変のSTEMI、FFRガイド下完全血行再建か責任病変のみPCIか/NEJM(2024/04/19) ALK陽性非小細胞肺がんの術後補助療法、アレクチニブvs.化学療法/NEJM(2024/04/19) 慢性腎臓病の入院抑制を意図した電子記録+診療推進者介入の効果は証明されず(解説:浦信行氏)(2024/04/19) CPRはいつまで続けるべきか? In-Hospital CPA レジストリからの報告(解説:香坂俊氏)(2024/04/19) 進行肺がん、初診から治療までの待機期間が治療効果に影響/日本呼吸器学会(2024/04/19) 大腸がん患者の死亡リスクが高くなる超加工食品は?(2024/04/19) カルシウムとビタミンDの摂取は閉経後女性の全死亡リスクに影響せず(2024/04/19) 親を見れば自分の肥満リスクが分かる(2024/04/19) 特殊なMRIが治療抵抗性統合失調症の予測に有用か(2024/04/19) 日本における抗CGRP抗体の使用状況~日本頭痛学会会員オンライン調査(2024/04/19) [ あわせて読みたい ] 心不全特集まとめインデックス(2020/10/01) 腎性貧血特集まとめインデックス(2020/09/30) Dr.岡の感染症プラチナレクチャー 医療関連感染症編(2020/02/10) Dr.たけしの本当にスゴい高齢者身体診察(2019/05/15) 消化器がん特集(2018/06/21) 肺がん治療、患者と医療者の“スキマ”とは? 第15回【肺がんインタビュー】(2018/05/09)