NSCLC2次治療以降のS-1、ドセタキセルに非劣性(East Asia S-1 Trial in Lung Cancer)/Ann Oncol

提供元:ケアネット

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公開日:2018/02/02

 

 最近の分子標的療法や免疫療法の進歩にもかかわらず、化学療法は依然として進行非小細胞肺がん(NSCLC)治療における実質的な選択肢である。進行NSCLC患者の2次または3次治療において、S-1の有効性をドセタキセルと比較した、軒原 浩氏らによるEast Asia S-1Trial in Lung Cancer試験の結果が、Annals of Oncology誌2017年11月1日号に掲載された。

 East Asia S-1 Trial in Lung Cancer試験は無作為化オープンラベル第III相非劣性試験。日本、中国、香港、シンガポール、台湾などの84施設で行われた。

・対象患者:1回以上のプラチナベース化学療法を受けた進行NSCLC患者。
・試験薬:S-1(80~120mg /日)6週間サイクル1〜28日目投与。
・対象薬:ドセタキセル(75mg/m2、日本のみ60mg/m2)3週間サイクル1日目投与。
・評価項目:全生存期間(OS)。非劣性マージンはハザード比(HR)1.2。

 主な結果は以下のとおり。
・1154例の患者が登録され、S-1群とドセタキセル群に1対1に無作為に割り付けられた。
・患者背景は両群で同等であった(日本人が6割以上を占め、前治療例は1回が6割超、2回が3割超)。
・OS中央値は、S-1群12.75ヵ月、ドセタキセル群12.52ヵ月であった(HR:0.945、95%CI:0.833~1.073、p=0.3818)。
・HRの95%CIの上限1.2を下回り、ドセタキセルに対するS-1の非劣性を確認した。
・無増悪生存期間は、S-1群2.86ヵ月、ドセタキセル群2.89ヵ月で、両群間で差はなかった(HR:1.033、95%CI:0.913~1.168、p=0.6080)。
・奏効率はS-1群8.3%、ドセタキセル群9.9%であった(p=0.3761)。
・EORTC QLQ-C30によるQOLは、全観察時点でS-1群が上回っていた。
・頻度の高い有害事象はS-1群では食欲不振(50.4%)、悪心(36.4%)、下痢(35.9%)、ドセタキセル群では好中球減少症(54.8%)、白血球減少症(43.9%)、脱毛(46.6%)であった。

(ケアネット 細田 雅之)