切除不能大腸がん、FOLFOX6/CapeOX対S-1+CPT-11/日本臨床腫瘍学会

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 FOLFOXおよびCapeOXレジメンは切除不能大腸がん(mCRC)の1次治療として最も多く用いられる。しかし、オキサリプラチンベースレジメンの有害事象である末梢神経障害は、治療中断の原因となり、またQOLの低下をもたらす。一方、S-1+イリノテカン(CPT-11)療法は、2次治療におけるFOLFIRIレジメンとの非劣性が証明されているものの、1次治療での有用性は確立していない。大崎市民病院の蒲生 真紀夫氏は、S-1+CPT-11+ベバシズマブ(Bmab)のmFOLFOX6/CapeOX+Bmabに対する非劣性および優越性を検証する無作為化第III相試験TRICOLORE試験を実施し、その結果を第15回日本臨床腫瘍学会で発表した。

 TRICOLORE試験では、化学療法未施行のmCRC患者を、mFOLFOX6/CapeOX+Bmab(A群1:mFOLFOX6+Bemab 2週ごと、A群2:CapeOX+Bmab 3週ごと)またはS-1+CPT-11+Bmab(B群1:CPT-11+Bmab 3週ごと、S-1 14日間投与7日間休薬、B群2:TS-1+CPT-11+Bmab 4週ごと、S-1 14日間投与14日間休薬)に無作為に割り付けた。主要評価項目はPFSとし、A群とB群のPFS中央値をそれぞれ11ヵ月、12ヵ月と想定し、ハザード比(HR)の非劣性マージンを1.25とした。

 2012年6月~2014年9月に487例が登録され、A群244例、B群243例に割り付けられた。PFS中央値は、A群10.8ヵ月、B群14.0ヵ月(HR:0.84、95%CI:0.70~1.02)と、非劣性が証明された(非劣性p<0.001)。優越性p値は0.082であった。治療成功期間は、A群7.7ヵ月、B群9.6ヵ月と、B群で有意に良好であった(p<0.002)。全生存期間はA群33.6ヵ月、B群34.9ヵ月であった(p=0.28)。

 Grade3以上の全有害事象発現はA群64.9%、B群58.6%であった。Grade3以上の主な項目はA群B群でそれぞれ、白血球減少2.5%と8.8%、好中球減少13.6%と24.3%、下痢6.6%と13.4%、末梢神経障害21.9%と0.0%、手足症候群6.2%と0.8%であった。

 同第III相試験において、S-1+CPT-11+BmabはmFOLFOX6/CapeOX+Bmabに対するPFS非劣性を証明。mCRCに対する1次治療レジメンとなりうることが示された。

(ケアネット 細田 雅之)

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