地球温暖化で網膜剥離のリスク増加?

提供元:ケアネット

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公開日:2017/06/14

 

 外気温の上昇が、牽引性網膜剥離のリスク上昇と関連する可能性が、カナダ・ケベック州公衆衛生研究所(INSPQ)のNathalie Auger氏らによる検討で示された。網膜剥離で入院した患者について調査した結果、高い外気温が牽引性網膜剥離のリスク増加と関連している可能性が示唆されたという。著者は、「気候変動を考慮し、眼や他の感覚器に及ぼす熱波の影響をよく理解する必要がある」とまとめている。網膜剥離は視力障害の重大な原因であるが、これまで屋外の高温曝露との関連は検討されていなかった。Environmental Research誌オンライン版2017年5月23日号掲載の報告。

 研究グループは、高い外気温への急性曝露と網膜剥離のリスクとの関連を検討する目的で、カナダのケベック州において2006~13年の各年4~9月(夏期)に網膜剥離で入院した患者1万4,302例を対象に、時間層別化症例クロスオーバー試験を実施し、入院前週の外気温と網膜剥離との関連について解析した。

 週間平均気温に関して網膜剥離のサブタイプ(牽引性、滲出性、裂孔原性、網膜裂孔)別に、オッズ比と95%信頼区間(CI)を算出するとともに、年齢と性別ごとに関連性を評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・入院前週における高温への曝露は、牽引性網膜剥離の可能性と強く関連していたが、その他のタイプの網膜剥離には関連しなかった。
・牽引性網膜剥離との関連は、男性および女性のいずれも、75歳未満でより強かった。
・週間平均気温が15℃の場合と比較したときの25℃での牽引性網膜剥離のオッズ比は、55歳未満で2.71(95%CI:1.56~4.71)、55~64歳で2.73(95%CI:1.61~4.64)、64~75歳で1.98(95%CI:1.30~3.02)であった。

(ケアネット)