うつ病になりやすいのは、太っている人、痩せている人?

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2017/05/10

 

 ボディサイズや体重変化とうつ病との関連(とくに低体重)は、システマティックにサマライズされていない。韓国・ソウル大学校のSun Jae Jung氏らは、ボディサイズ、体重変化とうつ病との関連を調査するため、システマティックレビューとメタ解析を行った。The British journal of psychiatry誌オンライン版2017年4月20日号の報告。

 183件の研究より、完全に調整されたハザード比(HR)またはオッズ比(OR)が抽出された。76件の研究より、ランダム効果モデルによるデータ合成を行い、潜在的なモデレーターの影響を評価するためサブグループ分析を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・ベースライン時に低体重の人は、その後のうつ病リスクが高かった(OR:1.16、95%CI:1.08~1.24)。
・過体重の人(BMI:25~29.9kg/m2)は、うつ病との間に統計学的に有意な関連は認められなかったが、サブグループ分析では男性(OR:0.84、95%信頼区間[CI]:0.72~0.97)と女性(OR:1.16、95%CI:1.07~1.25)で性差が認められた。
・横断的デザインでは、BMI 40kg/m2超は、30kg/m2超よりも統合ORが大きかった。

 著者らは「低体重の人と肥満の人の両方でうつ病リスクが高い。また、肥満とうつ病との関連は、性別により異なる」としている。

関連医療ニュース
たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能
認知症になりやすい職業は
産後うつ病になりやすい女性の特徴:高知大

(鷹野 敦夫)