リスペリドンの功績は、プラセボ比較試験を解析

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ケアネット

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 リスペリドンは、ジェネリック医薬品が発売された初めての新世代抗精神病薬である。オーストラリア・ローガン病院のRanganath D Rattehalli氏らは、統合失調症治療におけるリスペリドンの臨床効果、安全性、コスト効果についてプラセボとの比較を行った。The Cochrane database of systematic reviews誌オンライン版2016年12月15日号の報告。

 CINAHL、BIOSIS、AMED、EMBASE、PubMed、MEDLINE、PsycINFO、臨床試験レジストリの定期的検索をベースとするCochrane Schizophrenia Group Trials Registerを2015年10月19日時点で検索した。さらに選出した試験の参考文献も調べて試験を検索し、著者と連絡して追加情報も得た。適格とした試験は、統合失調症もしくは統合失調症様障害患者を対象とし、経口リスペリドンとプラセボ治療を比較した無作為化試験であった。2人の独立したレビュアーにより試験をスクリーニングし、試験および抽出データのバイアスリスクを評価した。二分法データの場合、intention-to-treatベースでリスク比(RR)と95%信頼区間(CI)を算出した。結果要約(Summary of findings table)テーブルは、GRADEを使用し作成した。

 主な結果は以下のとおり。

・レビューには15件の試験(2,428例)が含まれた。
・選択バイアスリスク(とくに割り付けの秘匿)は、多くの試験で不明であった。
・データの欠落や選択的報告などの他のリスクは、感度分析により示されるように、主要アウトカムに影響を及ぼさなかった。
・多くの試験は、企業スポンサーが関与していた。
・リスペリドン群は、精神症状において有意な臨床改善を達成する可能性が高いことが示された(6RCT、864例、RR:0.64、95%CI:0.52~0.78、質的エビデンス:非常に低い)。
・50%超の減衰率を有する3件の試験を分析から除外しても、この効果は示された(3RCT、589例、RR:0.77、95%CI:0.67~0.88)。
・プラセボ群は、リスペリドン群と比較し、臨床全般印象度(CGI)スケールにおいて、臨床的に有意な改善が得られなかった(4RCT、594例、RR:0.69、95%CI:0.57~0.83、質的エビデンス:非常に低い)。
・全体として、リスペリドン群はプラセボ群と比較し、早期退院の可能性が31%低く(12RCT、2,261例、RR:0.69、95%CI:0.62~0.78、質的エビデンス:低い)、重大な錐体外路系副作用の発現率が高かった(7RCT、1,511例、RR:1.56、95%CI:1.13~2.15、質的エビデンス:非常に低い)。
・リスペリドン群、プラセボ群にクロザピン増強を行った場合、両群間の臨床応答(PANSS/BPRSスコアの20%未満の減少)に有意な差は認められなかった(2RCT、98例、RR:1.15、95%CI:0.93~1.42、質的エビデンス:低い)。試験中止(何らかの原因による試験中止)も同様であった(3RCT、167例、RR:1.13、95%CI:0.53~2.42、質的エビデンス:低い)。
・1件の試験において、CGIを用いた臨床的に有意な反応が認められたが、効果は認められなかった(1RCT、68例、RR:1.12、95%CI:0.87~1.44、質的エビデンス:低い)。
・錐体外路系副作用のデータは入手できなかった。

 著者らは「リスペリドン治療は、プラセボと比較し、精神症状の改善に有用であるが、より多くの有害事象を引き起こすことが示されており、エビデンスの質は低かった。また、15件中8件の試験は、製薬企業スポンサーが関与していた」としている。

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