ダニ媒介脳炎で国内初めての死者 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/08/18 北海道は、8月15日に道内の40代男性が「ダニ媒介脳炎」で死亡したと発表した。男性は、7月中旬ごろに道内の草むらでダニに咬まれて発症。発熱や筋肉痛、意識障害、痙攣などの症状を示し、13日に亡くなった。なお、男性には海外渡航歴はなかったという。 ダニ媒介脳炎は、日本脳炎と同じフラビウイルスに属するダニ媒介性の脳炎ウイルスが引き起こす感染症で、わが国では1993年に同じく道内の上磯町で1例の感染が報告されている。 本症は、ダニ刺咬後7~14日の潜伏期を経て、発熱、頭痛、倦怠感、関節痛といった非特異的な症状で発症し(第1相)、いったん症状が消失後、第2相として発熱と神経学的症状が出現する。この神経学的症状は髄膜炎から脳炎までさまざまであり、救命できても麻痺などの後遺症を残すこともある。 現在、有効な治療薬はなく、支持療法が主体となる。そのためダニに刺咬されない予防が重要となる。 予防策としては、流行地域などの病原体の存在が知られている地域で、マダニの生息域に入る際は、肌の露出の少ない服装とはき物で防御する必要がある。また、DEETを含む忌避剤の塗布も有効とのことである。海外ではワクチンの開発がされているが、国内では未承認となっている。 (ケアネット) 関連リンク新興再興感染症に気を付けろッ! 第12回 ダニ媒介性脳炎に気を付けろッ! 厚生労働省 ダニ媒介脳炎について 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 脳内出血24時間以内の低侵襲血腫除去術、180日アウトカム良好/NEJM(2024/04/18) 早期パーキンソン病へのGLP-1受容体作動薬、進行抑制効果を確認/NEJM(2024/04/18) 低リスク子宮頸がん、単純子宮全摘は広汎子宮全摘と比較し3年以内の骨盤再発率について非劣性(解説:前田裕斗氏)(2024/04/18) 喫煙と乳がんリスク~日本の9研究のプール解析(2024/04/18) がん関連DVTに対するエドキサバン長期投与のネットクリニカルベネフィット、サブグループ解析(ONCO DVT)/日本循環器学会(2024/04/18) 新型のリブレ2はスキャン不要で1分ごとに測定/アボットジャパン(2024/04/18) うつ病に対するブレクスピプラゾール補助療法の有用性(2024/04/18) プライマリケア提供者の不足は緊急手術の増加を招く(2024/04/18) ピロリ菌の除菌治療の失敗は虫歯と関連(2024/04/18) [ あわせて読みたい ] イワケンの「極論で語る感染症内科」講義 (2016/08/07) 総合内科専門医試験対策 “苦手”科目をクイック復習 2016 (2016/07/29) 総合内科専門医試験対策 アップデート問題はココが出る!2016 (2016/07/29) 感染症コンサルタント岸田が教える どこまでやるの!? 感染対策(2016/07/08) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.4(2016/06/07) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.3(2016/05/31) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.1(2016/05/12) フィーバー國松の不明熱コンサルト (2016/04/07) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07)