大腸炎 クランベリーの予防効果とは

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2015/01/26

 

 クランベリーが、炎症性腸疾患(IBD)の予防と症状の軽減に役立つ可能性があることが米国・マサチューセッツ大学アマースト校のXiao Xiao氏らによって明らかとなった。Food chemistry誌2015年1月15日号掲載の報告。

 IBDの有病率およびIBDに関連する大腸がんリスクの増加に伴い、IBDの予防や治療が非常に重要となっている。しかし、病因の複雑さや重篤な有害作用の可能性もあるため、IBDの治療選択肢は比較的限られている。そのため本研究では、IBDの予防と治療に対して、安全な食物によるアプローチを同定することを目的とした。

 著者らは、デキストラン硫酸ナトリウム誘発マウスにおいて、クランベリー製品が大腸炎を予防できるかを試験した。

主な結果は以下の通り。

・クランベリー抽出物を与えた群と乾燥クランベリーを与えた群の両群で、大腸炎の重症度が有意に低下した。大腸炎の予防においては、クランベリー抽出物よりも乾燥クランベリーのほうがより効果的であった。
・大腸の長さの短縮化や大腸ミエロペルオキシダーゼの活性、および炎症性サイトカイン産生は、コントロール群に比べ、乾燥クランベリーを与えた群において弱まっていた。

(ケアネット 岸田有希子)

原著論文はこちら

http://pmc.carenet.com/?pmid=25149009