腰椎椎間板ヘルニア、手術 vs 非手術は同程度?

提供元:ケアネット

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公開日:2014/08/20

 

 米国・The Dartmouth Institute for Health Policy and Clinical PracticeのDana Kerr氏らは、多施設前向き無作為化研究のSpine Patient Outcomes Research Trial(SPORT)から、腰椎椎間板ヘルニアに対する手術的治療と保存的治療を比較した解析結果を報告した。追跡期間8年において、intent-to-treat解析ではすべての主要評価項目で差がみられなかったという。ただし、坐骨神経痛症状、患者の自己評価による改善などの副次評価項目については手術的治療の有効性が示唆された。Clinical Orthopaedics and Related Research誌オンライン版2014年7月24日号の掲載報告。

 6週以上続く症候性腰椎神経根障害があり、画像診断で椎間板ヘルニアと確認された患者を、米国の13施設にて無作為化コホート(501例)と観察コホート(743例)のいずれかに登録した。

 無作為化コホートの患者は手術群か非手術群に無作為に割り付け、椎間板切除術または通常の保存的治療を行った。

 主要評価項目は、6週、3ヵ月、6ヵ月、1年、以後1年ごとのSF-36身体的疼痛スコアおよび身体機能スコア、ならびにオスウェストリー障害指数(ODI)であった。

 主な結果は以下のとおり。

・8年間で、手術群245例中148例(60%)、非手術群256例中122例(48%)が実際に手術を受けていた。
・無作為化コホートの intent-to-treat解析では、手術群と非手術群とで主要評価項目に差はなかった。
・副次評価項目(坐骨神経痛症状、下肢痛、症状についての満足感、自己評価による改善)は、クロスオーバーが多かったにもかかわらず手術群のほうが改善を認めた。
・無作為化コホートと観察コホートを合わせたas-treated解析(実際行われた治療に基づいた解析)では、潜在的交絡因子で補正後、すべての主要評価項目について手術的治療群のほうが優れていることが示された。
・喫煙者および、うつ病または関節症を合併している患者は、手術的治療でも保存的治療でも、機能に関する評価項目がすべて悪化していた。
・遊離型ヘルニアの患者、ベースラインの腰痛が高度で症状が6ヵ月以上持続していた患者、およびベースラインにおいて障害もなく仕事もしていない患者では、手術的治療の効果が大きかった。

(ケアネット)