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2024-04-15 ~ 2024-04-21

2024/04/15

メトホルミンのがんリスク低減、がん種別では?~166研究のメタ解析

医療一般

 メトホルミンは、糖尿病管理のほかにがんリスクを低下させる可能性が報告されている。今回、米国・国立がん研究所(NCI)のLauren O'Connor氏らが、メトホルミン使用とがんリスクの関連を包括的系統的レビューとメタ解析により検討した。その結果、消化器がん、泌尿器がん、血液腫瘍のリスク低下との関連が示唆された。しかしながら、有意な出版バイアスがみられたことから信頼性には限界があるという。Journal of the National Cancer Institute誌2024年4月号に掲載。

口腔がんの非侵襲的な検査法の開発に成功

医療一般

 口腔病変の検体を非侵襲的に採取し、そこに含まれる2種類のタンパク質の比率をもとにスコアを算出することで、口腔がんを迅速に診断できるようになる可能性のあることが、新たな研究で示唆された。米ケース・ウェスタン・リザーブ大学生物科学部門のAaron Weinberg氏らによるこの研究結果は、「Cell Reports Medicine」に3月4日掲載された。  現行の口腔がんの生検は、歯科医やその他の専門医が口の中の疑わしい病変部位の組織を採取し、それを研究所に送って検査してもらうのが通常のプロセスである。しかし、この方法は、侵襲的である上に費用もかかる。

甘い飲み物の飲み過ぎで心房細動?

医療一般

 加糖飲料や人工甘味料入りの飲料を飲み過ぎると、心房細動になりやすくなる可能性を示唆するデータが報告された。上海交通大学医学院附属第九人民医院(中国)のNingjian Wang氏らの研究によるもので、詳細は「Circulation: Arrhythmia and Electrophysiology」に3月5日掲載された。  甘味飲料の摂取量が一部の心血管代謝疾患のリスクと関連のあることは知られているが、心房細動との関連はこれまで明らかにされていない。心房細動は不整脈の一種で、自覚症状として動悸やめまいなどを生じることがある。ただしより重要なことは、心房細動では心臓の中に血液の塊(血栓)が形成されやすくなって、その血栓が脳の動脈に運ばれて脳梗塞が起きてしまうリスクが高い点にある。このタイプの脳梗塞は梗塞の範囲が広いことが多く、重症になりやすい。

「社会とのつながり」が死亡や要介護のリスクに影響

医療一般

 人と交流する機会など、社会とのつながりが減少し、社会的に虚弱な状態にあることを「社会的フレイル(social frailty)」という。新たな研究の結果、この社会的フレイルにより、死亡のリスクは1.96倍、要介護などの機能障害が発生するリスクは1.43倍に上昇することが明らかとなった。徳島大学大学院医歯薬学研究部の後藤崇晴氏らによる研究であり、「Scientific Reports」に2月10日掲載された。  社会的フレイルや社会的孤立は高齢期に引き起こされやすいが、一人暮らしや、経済的困窮などの社会的問題とも関係するとされる。また社会的フレイルは、うつ状態や認知機能の低下などの「精神・心理的フレイル」、運動能力や筋力などが衰える「身体的フレイル」にも影響を及ぼす。これまでにフレイルに関して多くの研究が報告されているものの、社会的フレイルと健康状態との関連について、体系的な分析は行われていなかった。

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