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Dr.岩田のFUO不明熱大捜査線<第1巻>  -外来シリーズ-

ドクター岩田が不明熱の診断を西垂水和隆先生とともに探る!伝染性単核球症、結核、椎体炎など

シリーズ名
Dr.岩田のFUO不明熱大捜査線シリーズ
診療科
感染症内科 
収録内容
「外来 case1」―18歳女性・・発熱・リンパ節腫脹―
「外来 case2」―72歳男性・・CRPが下がらない―
「外来 case3」―90歳女性・・8年間繰り返す発熱―
講師
岩田 健太郎 西垂水 和隆
収録時間
117 分
価格
11,000円(税込)
発行日
2009-10-23
商品コード
CND0124

「外来 case1」―18歳女性・・発熱・リンパ節腫脹―


「不明熱」とは読んで字のごとく原因が特定できない原因不明の熱のことで、実は臨床の現場では非常に多く見られる現象です。ところが、例えばハリソンのような名著ですら、膨大な鑑別疾患の他には、「感染症、膠原病、悪性疾患が多い」、「丁寧な病歴と診察が大事」という一般論を記すにとどまっています。コモンな現象にもかかわらず原因が多岐に渡るため、不明熱に「これだ!」という診断方法は未だ存在しないのが現状なのです。
本シリーズでは「熱」のプロ、岩田先生が臨床の現場で活躍中の先生との対談の中で不明熱にスポットをあてていきます。
外来シリーズでは、ベテランジェネラリストの西垂水和隆先生が数多く経験した不明熱の症例を検討しながら、診断への手がかりを探ります。失敗して教訓になったケースなど不明熱談義が盛り上がります。
「不明熱」は医師の技量次第で「不明熱」ではなくなるのです。

「外来 case2」―72歳男性・・CRPが下がらない―
「不明熱の診断は難しい!」… 確かにそれは事実なのですが、実は診断の手がかりが目の前にあるのに、それに気がついていないことがあります。一つの鑑別診断に目を奪われ正しい鑑別に結びつく大きな手がかりを見逃してしまったり、検査の結果ばかり気を取られ患者さんが訴える症状を軽視してしまったりするかもしれません。病歴を注意深くさかのぼってみると、既に診断の手がかりが示されていることもあるのです。
「まれ」な疾患が多い不明熱ですが、外来では「コモン」な疾患の非典型なプレゼンテーションである場合も多いことから、まずは丁寧な病歴徴収、診察、そしてコモンディジーズへの十分な理解が必要となります。
今回も岩田先生と西垂水先生から、明解な「外来での不明熱の考え方」について学んでいただきます。

「外来 case3」―90歳女性・・8年間繰り返す発熱―
外来での不明熱、今回の症例は「8年間繰り返す発熱」です。不明熱を得意とする西垂水先生にとっても記憶に残る症例です。
外来で見る不明熱の多くは、医師のちょっとした思い込み、あるいは病歴や身体診察の軽視により、単純な疾患が見逃されることで起こります。それは医師の技量や熱意にかかわらず、どんな医師にでも起こりうることなのです。
このような不明熱を診断するためにはどうしたらいいのでしょう。今回は西垂水先生や岩田先生の失敗談を検討することで、そのヒントを解き明かしていきます。是非その感覚を学び取ってください。
8年間繰り返す発熱…さあ、この患者さんにいったい何が起こったのでしょうか?!

岩田 健太郎 ( いわた けんたろう )氏 神戸大学 感染症内科 教授

1997年島根医科大学卒業、沖縄中部病院研修医。1998年ニューヨーク市コロンビア大学セントルークス・ルーズベルト病院内科研修医。2001年米国内科専門医、ニューヨーク市ベス・イスラエル病院感染症フェロー。2002年ロンドン大学熱帯医学衛生学修士課程入学。2003年中国北京SOSクリニック家庭医、米国感染症専門医。2004年より亀田総合病院総合診療部感染症内科。2008年より現職。神戸大学都市安全研究センター 医療リスクマネジメント分野。神戸大学大学院医学研究科 微生物感染症学講座感染治療学分野を兼任。 著書:『抗菌薬の考え方・使い方』(中外医学社 共著)、『悪魔の味方 米国医療の現場から』(克誠堂出版)、『感染症外来の帰還』(医学書院)など多数。

西垂水 和隆 ( にしたるみず かずたか )氏 今村病院分院 救急・総合内科 部長

鹿児島大学卒業後、沖縄県立中部病院にて研修。1998年より鹿児島の今村病院分院救急・総合内科勤務。2004年以降、手稲渓仁会病院、倶知安厚生連病院などの総合内科を経て2007年より再び今村病院分院勤務中。日本内科学会 総合内科専門医。