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ネッティー先生のわかる!見逃さない!CT読影術

頭も腹も胸もCT画像の中に「解剖構造をみる」テクニックが身につくから読める!

診療科
放射線科 
収録内容
第1回「頭部編1 怖い怖いくも膜下出血 - この患者は帰しちゃダメ!(初級)」
第2回「頭部編2 見落としやすい脳出血 - 理論立てて考える(中級)」
第3回「頭部編3 脳卒中を深く知る - 画像と病態をリンクさせる(上級)」
第4回「胸部・腹部編1 イレウスと腸管虚血 – 解剖構造ごとに読影すれば読める!(初級)」
第5回「胸部・腹部編2 胆管炎と胆嚢炎 – 画像の役割をきちんと理解する(中級)」
第6回「胸部・腹部編3 難しい胸部も怖くない - 基礎解剖を理解して攻略(上級)」
講師
関根 鉄朗
収録時間
199分
価格
9,900円(税込)
発行日
2015-06-07
商品コード
CND0218

日々の診断と治療方針の決定、当直時の救急搬送など、臨床医であればCT画像を読まなければならない機会は多いはず。しかし、どこまで正しく読影できているかと言われると、いま一つ自信がないという先生も多いのではないでしょうか。本DVDでは、「頭部編」と「胸部・腹部編」に分け、一般的によく出合う症例、見落としてはいけない症例を中心に、実際のCT画像を見ながら読み方を解説していきます。
最大の特徴は「連続画像」。動画という特性を生かし、たくさんの症例で膨大な量の連続画像を提示。実際の臨床現場で行うように、画像からの病変検索を“体験”できます。
画像診断に苦手意識がある、もう少し読影技術を伸ばしたい、とにかく画像診断に興味がある、そんな先生方、必見です。

第1回 頭部編1 怖い怖いくも膜下出血 - この患者は帰しちゃダメ!(初級)


初回は、くも膜下出血の症例を提示しながら、症例の解説とともに読影のコツや見逃さないためのノウハウを解説します。くも膜下出血は生涯に一例しか出合わなかったとしても、確実に診断しなければならない疾患です。読めるようになるためのポイントはもちろんですが、見逃してしまうのはなぜかという理論も徹底的に解説しているので、この番組を見終えるころには、頭部CTが自然と読めるようになっていることでしょう。

第2回 頭部編2 見落としやすい脳出血 - 理論立てて考える(中級)
第2回は頭部編の中級として、見落としやすい脳出血の症例に的を絞って解説していきます。典型的な慢性硬膜下血腫の画像を見た場合、「これは慢性硬膜下血腫である」と診断するだけでは、そのほかの病変を見逃して正しい診断ができないかもしれません。常に病変と周囲の正常構造との関係を考え、病変が正常構造を圧迫していないかなどのベクトルをイメージしたり、境界の構造をなぞったりなど、さまざまな工夫が必要です。またthin sliceや冠状断像などの多断面再構成を用いていろいろな角度から病気を見ることも、見落としを防ぐ工夫として大切になります。ネッティー先生が普段の読影時に気をつけている点や行っている工夫がたっぷりと詰まっています。

第3回 頭部編3 脳卒中を深く知る - 画像と病態をリンクさせる(上級)
画像診断を確実に正確に行うためには、解剖構造とCTの画像の成り立ち、そして機能を合わせて見ていくことが非常に大切です。今回は頭部編の上級として、脳卒中すなわち脳梗塞や脳出血の症例と解剖構造を見比べ、梗塞や出血の位置と解剖学的な関係を詳細に解説していきます。脳出血が起こりやすい場所と穿通枝の分布、出血の広がり方と解剖構造など、それぞれの関連性を理解すると、これまでバラバラに覚えなくてはならなかった病態がすっと楽に理解できるようになります。
ネッティー先生の理にかなった解説を聞いて、画像診断に自信を持ってください。

第4回 胸部・腹部編1 イレウスと腸管虚血 – 解剖構造ごとに読影すれば読める!(初級)
小腸の疾患を疑うCT画像と出合った場合、どこから見ていきますか?つい拡張した腸管から見始めてしまいがちですが、実はその方法は時間がかかってしまううえ、病変を見落としてしまう恐れがあります。ネッティー先生が推奨するのは、「まずはわかる臓器構造から見ていく」こと。中でも大腸は連続性を追跡しやすいので、まずは大腸の連続性を追っていき、次に脈管構造を追います。それでも病態がわからなければ、初めて拡張した腸管の追跡を開始していくような読影をすると、見落としが減り、かつ時間が節約できるのです。これらのこと意識して日常の腹部CTの読影でトレーニングを積めば、より読影力が伸びるでしょう。

第5回 胸部・腹部編2 胆管炎と胆嚢炎 – 画像の役割をきちんと理解する(中級)
腹部CTを見ていくうえで重要なポイントなる胆管炎と胆嚢炎。ともに胆石のうっ滞に伴う感染が主体ですが、「なんとなく胆嚢が拡張していて、周囲に脂肪識濃度上昇がある感じがするから胆嚢炎?」などの“雰囲気読影”を、ついついしてはいませんか?典型的な胆管炎や胆嚢炎の症例であっても、臨床徴候や臨床経過と対比して画像を見るようにすると、画像所見と重症度がつながっていき、読影力がグンとアップします。CT画像では胆汁中の感染の有無がわかりませんので、間接的なことを見ているにすぎないのですが、どの程度の炎症が起きて、治療方針をどうするかと考えていくうえで、画像所見はとても重要です。それを念頭において、“雰囲気読影”からの脱却を目指しましょう。

第6回 胸部・腹部編3 難しい胸部も怖くない - 基礎解剖を理解して攻略(上級)
胸部の画像診断は難しい。その理由に、胸部疾患には似たような画像をとることが多く、画像診断だけでは鑑別困難な症例が多いということがあります。また1つの疾患でも像のバリエーションが多いのも特徴です。それらに振り回されない読影をするために大事なのは、とにかく肺の解剖学的構造を理解すること。ネッティー先生が教える肺の微細解剖ルールは5つ。そのルールをふまえ、実際の結核のHRCT(High-Resolution CT)を用いて、肺の微細解剖を確認していきます。背景にある解剖学的構造を推測しながら画像を見ていくことが、読影力向上の秘訣です。

関根 鉄朗 ( せきね てつろう )氏 日本医科大学 チューリッヒ大学 放射線診断専門医 医学博士

2006年日本医科大学卒業。東京都立墨東病院、東京医科歯科大学で初期研修後、日本医科大学放射線科医局に入局。放射線診断専門医。興味深い症例があると、ルーチン業務後に1時間でも2時間でも同じ画像を見続ける程の画像好き。画像と臨床の距離を近づけるべく日常診療に励む一方、難解なMRIの原理により導かれた画像をシンプルな形で臨床現場に還元する事をテーマに研究を重ねる。臨床・研究面での更なる研鑽を目指して、2014年よりチューリッヒ大学病院へ留学中。