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"かぜ"と"かぜ"のように見える重症疾患 ~かぜ診療の極め方~

山本 舜悟先生が、""かぜ""と肺炎・髄膜炎・敗血症・喉頭蓋炎等の""かぜ""のように見える症状について解説します。

診療科
感染症内科  内科 
収録内容
vol.1 “かぜ”のような顔をしてやってくる重症患者
vol.2 “かぜ”をグルーピングしよう !
vol.3 気道症状がない“かぜ”に要注意 ! (E)高熱のみ型
vol.4 気道症状がない“かぜ”に要注意 ! 
   (F)微熱・倦怠感型 (G)下痢型 (H)頭痛型(髄膜炎型)
vol.5 積極的に“かぜ”を診断する
   (A)非特異的上気道炎型(せき、はな、のど型)
vol.6 どうする ? 抗菌薬 (B)急性鼻・副鼻腔炎型(はな型)
vol.7 どうする ? 抗菌薬 (C)急性咽頭・扁桃炎型(のど型)
vol.8 怖い咽頭痛
vol.9 レントゲン撮る? 撮らない? (D)気管支炎型(せき型)
vol.10 フォローアップを忘れずに !
column1 悪寒戦慄とCRP
column2 プロカルシトニンの使い方
column3 “かぜ”に抗菌薬は効くのか ?
講師
山本 舜悟
収録時間
93 分
価格
2,598円(税込)
発行日
2011-11-14
商品コード
CND0167

かぜ診療のプロになろう !
「かぜ」。クリニックや一般外来でこれほど多く診る疾患があるでしょうか。ところが、この“かぜ”についての実践的な指導を受けた医師はほとんどいないのです。たかが“かぜ”と侮る事なかれ。命に関わる病気が隠れていることもあれば、安易に抗菌薬を処方すべきではない場合も多々あります。これを見れば、あなたも「かぜ診療」のプロに !
薬剤師、看護師の皆さんにもオススメ !
ドクターだけでなく、コメディカルの皆さんにも知って欲しい知識です。「かぜをひいた」と言う患者さん、薬が欲しいと言う患者さんに適切なアドバイスができるようになります !
理解を深める確認テスト付 !
各セッションごとの確認テストで知識が身についたかチェックできます。

【収録タイトル】


vol.1 “かぜ”のような顔をしてやってくる重症患者
“かぜ”だと思って来院する患者さんは、やはりほとんどがウイルス性上気道炎。しかしその中に、まれに肺炎や髄膜炎、ときには心内膜炎、急性喉頭蓋炎、あるいは肝炎やHIVであることも。それはまるで広大な地雷原を歩いていくようなもの。その地雷を避けるにはどうしたらいいのでしょう?気鋭の山本舜悟先生が明解に解説します。

vol.2 “かぜ”をグルーピングしよう !
重篤な疾患を見逃さないために“かぜ”をタイプ別に分け、リスクの高い患者さんをグルーピングしましょう。8つのタイプに分類すれば、それぞれにどんな危険な疾患が隠れているのか、抗菌薬はどうしたらいいのか、すっきり理解でき、“かぜ”と戦いやすくなります。

vol.3 気道症状がない“かぜ”に要注意 ! (E)高熱のみ型
“かぜ”の中で一番気をつけておきたいのはこの“高熱のみ型”です。もちろんインフルエンザやウイルス感染であることが多いのですが、実は危険な菌血症・敗血症が隠れていることも。気道症状がないのに軽々しく“かぜ”と言わない。これが鉄則です。

vol.4 気道症状がない“かぜ”に要注意 ! (F)微熱・倦怠感型 (G)下痢型 (H)頭痛型(髄膜炎型)
気道症状がない“かぜ”は、実は“かぜ”でない疾患が隠れていることがあります。微熱と倦怠感が続く“かぜ”、いわゆるお腹の“かぜ”、頭痛と発熱だけの“かぜ”。これらには要注意。それぞれどんな疾患を考えどう対応したらいいか解説します。

vol.5 積極的に“かぜ”を診断する (A)非特異的上気道炎型(せき、はな、のど型)
“かぜ”は除外診断。重篤な疾患を除外して初めて診断できるもの。確かにそうなのですが、自信を持ってこれは“かぜ”だといえる病態もあります。「せき、はな、のど」に同時に症状があれば、これは、いわゆる“かぜ”、つまりウイルス性上気道炎。抗菌薬は不要です !

vol.6 どうする ? 抗菌薬 (B)急性鼻・副鼻腔炎型(はな型)
副鼻腔炎自体の診断はそれほどむずかしくないでしょう。しかし、それが「細菌性なのか、ウイルス性なのか」、「抗菌薬は必要なのか不要なのか」については迷うところ。これらを臨床的にどう判断するかを解説します。

vol.7 どうする ? 抗菌薬 (C)急性咽頭・扁桃炎型(のど型)
咽頭炎で頭を悩ませるのは抗菌薬を使うかどうかです。従来は、「A群溶連菌による咽頭炎だけを抗菌薬治療すればいい」と言われてきましたが、今日的にはそれでいいのしょうか ?  Centorの基準を参考に、誰にどんな抗菌薬を使うか詳しく解説します。

vol.8 怖い咽頭痛
咽頭痛を訴える患者さんには、ときとして非常に危険な疾患が隠れていることがあります。扁桃周囲膿瘍、そして急性喉頭蓋炎です。これらを見逃さないためのレッドフラッグを覚えましょう。喉頭ファイバーが使えないときのvallecula signも紹介します。

vol.9 レントゲン撮る ? 撮らない ? (D)気管支炎型(せき型)
咳を主体とする気管支炎型の“かぜ”は、肺炎を疑って胸部X線を撮るか撮らないかが悩ましいところです。Diehrのルールなど参考にすべきガイドラインもありますが、医師自身による判断が重要です。どのように考えたらいいのか解説します。

vol.10 フォローアップを忘れずに !
ここまでの話でかなり“かぜ”を見極められようになったと思いますが、それでも除外診断である“かぜ”を100%診断するのは不可能です。よって必要になるのはフォローアップ。「また来てください」だけでなく、具体的な指示をどうしたらいいか、実例を元に解説します。

column1 悪寒戦慄とCRP
たいていの血液検査で測られているCRP。感度や特異度はそれほど高いわけでなく、場合によっては計測自体に意味がないこともあります。しかし、使いようによっては思わぬピットフォールを避ける武器にもなります。悪寒戦慄と合わせて、CRPの使い方を覚えましょう。

column2 プロカルシトニンの使い方
最近話題のプロカルシトニン。新しい指標としてさまざまな議論がなされていますが、今現在の臨床ではどのように使えるのでしょうか ? 診療の現場での実際の使い道を解説します。

column3 “かぜ”に抗菌薬は効くのか ?
“かぜ”に抗菌薬、実は効果があります。え ? と思うかも知れませんが、だからといって“かぜ”に一律の抗菌薬を処方することは考えものです。どんな人に、どれくらいの効果があるのかに注目しましょう。NNTの概念で抗菌薬の有用性を検証します。

山本 舜悟 ( やまもと しゅんご )氏 神戸大学 感染症内科

2002年京都大学医学部卒業、麻生飯塚病院初期研修。2004年洛和会音羽病院総合診療科後期研修。2007年亀田総合病院感染症フェロー、2009年同院総合診療・感染症科医長。2011年リヴァプール熱帯医学校でDTM&H取得。総合内科専門医、国際旅行医学会旅行医学認定TM。同年7月より現職。大切なのは『真実に向かおうとする意志』だと思っている。