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医学教育について


循環器疾患の研修
 

1986年より循環器内科へローテートにくる後期研修医を対象として著書“Iga Cardiology”を自費限定発刊し、毎年改訂していきました(最終は1993年:第7版)。1994年からは、内科系研修医マネージングドクターとして本院の初期研修医の卒後教育に深く関係し、種々の新しい試みを実践してきました。実践したことについては、他人の評価を得るためにできるだけ論文(医学教育学会誌またはJournal of Integrated Medicine)に発表してきました。

学位取得のために不十分な卒後臨床研修の途中で研究のために大学に帰ってしまうことが、日本の臨床教育の阻害因子の一つであると思っています。「学位取得より卒業直後の臨床教育が必要である」と言っている医師自身が、学位を持っておれば発言の強さは弱くなり、学生・研修医のロールモデルにはなり得ません。学位がない人間で臨床能力にたけた人たちが、発言権を持って卒後臨床研修制度を変えていく必要があると思います。

過去10年で医療技術は著明に進歩しましたが、高度な先進医療がほんとうに患者に幸福をもたらしたかについては、私は疑問に思っています。一部の大病院では、「人間は不死身である」という発想のもとに、高齢者であっても単に生かすための医療を、多大な医療費をつぎ込み行われることがあります。検査・治療の決定は、患者の好み、まわりの状況やQOLを無視した医学判断のみで行われることが多く、卒前・卒後教育として臨床倫理の学習が必須です。佐賀の三瀬診療所の白浜先生はホームページを設けて、学生との討論を掲載されています。

多くの学会では、その分野の新しい診断法・治療法は取り上げられますが、その分野で疾患で死にゆく人をケアする医療、患者の状態や背景にあわせた治療選択についてシンポジウムはありません。医師として生きていく限り、避けることのできないこの老化・死について、常々考え・議論することが、診断・治療についての習熟と同様にまたはそれ以上に大きな意味があるように思います。


業績

学位に対する意見

卒前・卒後・生涯教育

Iga Cardiology '93

医療政策の問題点

将来像
 

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